ToO Gijuku Topics(東奥義塾)
東奥義塾高等学校 公式ブログ

○0747『日々の器』

『日々の器』
著者名:祥見知生 出版社:河出書房新社 文責 美術 木村顕彦

 本書では、若手の陶芸家が多く登場する。そして、料理が盛られた多くの器も多く紹介されている。料理が盛られた器を見ていると、控えめでシンプルな器ほど、中のものが映えていることに気付く。
 本書で紹介されている若手の陶芸家は10人。それぞれこだわりを持って制作を続けていることが伝わってくる。陶芸家たちへのインタビューの文章を読んでいて私が気になったのは、個展来場者からの言葉を作家側がどう受け止めているかだ。ある陶芸家は来場者から「あなたの器の見どころはどこか」と問われる。また、粉引きという白い陶器を制作した陶芸家は「これから絵を描くのでしょ?」とか「どうしてこんなにつまらないものを作るの?」と問われる。そうかと思うと、シンプルで絵付けのない器を得意として一定のファンを獲得していた陶芸家が作風を一変させて色絵の器(カラフルな絵が入った陶器)を発表すると、それまでのファンが「顔をしかめる」。人の言うことをきくために発表をするが、人の意見を気にしていたら新しいものは何もつくれない。陶芸家(芸術家)は、いつの時代もその矛盾の中で生きていると感じながら私は本書を読んだ。本書を読みながら、併行して雑誌「銀花」の柳宗理特集(2003年秋号)をめくっていると、次のような逸話が載っていた。プロダクトデザイナーの柳が、模様のない真っ白なポットをデザインする。だがそのポットは「絵のない半製品は売れない」と百貨店から拒否される。それは1948年の話だ。柳はそれでもへこたれなかった。それから60年以上経った現在。表現は自由で、多様だ。「どうしてこんなにつまらいものをつくるの?」と言われたら、「器は見る人の鏡ですからねー。これをつまらないと思うのでしたら、お客様ご自身がつまらない人間なのではないですかぁー?」とかと答えるくらいの気骨ある陶芸家がいたら面白い。

最新記事
学校所在地
036-8124               青森県弘前市石川長者森61-1  東奥義塾高等学校 TEL:0172-92-4111 FAX:0172-92-4116

東奥義塾

Author:東奥義塾

AKB48の渡辺麻友の3rdシングル特典DVDに本校制服が!!

この公式ブログが「あおもりICTコンテスト2010(学校Webサイト部門)」で「最優秀賞」!!

東奥義塾個人情報保護方針→こちら

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

05月 | 2017年06月 | 07月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -