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○0800『尻啖え孫市(1~6)』

『尻啖え孫市(1~6)』
著者名:司馬遼太郎 出版社:講談社文庫 文責 国語 坂本幸博

 戦国時代、織田信長がその勢力を拡大していく際に注目したのが、いわゆる「火縄銃」である。南蛮渡来の新兵器は、それまでの合戦の概念を大きく変えることになる。鉄砲を制するものが天下を制する時代になっていくのである。
 鉄砲を数多く揃え、その技術を磨いた異能集団、それが「雑賀鉄砲衆」である。率いる頭目は雑賀の孫市と呼ばれた鈴木重秀である。そのスケールの大きさは、並ぶものがなく、戦国武将の中でもまさに異彩を放っている。雑賀衆のおもしろいところは、金で戦う傭兵集団であるにも関わらず、いくら金を積まれようと気にくわない相手には味方をしないのである。そして、雑賀衆が味方をした軍勢は確実に勝利を収めるのである。
 クライマックスの織田軍との戦いは正に必見である。雑賀衆は一向宗としての性格も持っており、石山本願寺と織田軍の「石山戦争」を常に支えていたのである。織田軍は一向一揆には苦杯をなめ続けてきた。特に伊勢長嶋における一向一揆との戦いでは、西美濃三人衆の一人である氏家卜全が討ち死にし、軍勢も総崩れになっている。死を怖れずに、念仏を唱えながら向かってくる一向宗に恐怖を感じない軍勢はおらず、織田軍もその例外ではないのである。
 織田軍はそのよう手強い一向一揆に対しては、焼き討ちなど徹底した弾圧で対抗する。そしてその矛先が雑賀の庄に向くのである。そうした中、一人の苦悩する男が描かれる。後に太閤殿下と呼ばれることになる羽柴秀吉である。この作品では、孫市と秀吉の友情が描かれている。正に奇妙な友情なのであるが、秀吉は孫市の快男児ぶりに惚れ込んでしまっている様子が、とても興味深く描かれている。 
 いわゆる「歴史物」には痛快なものが少なくないが、ここまで痛快なものも珍しいであろう。当該図書の中には本物の「男」が生きているのである。


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