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○0804『もう読みたい本がない!』

『もう読みたい本がない!』
著者名:齊藤祐作 出版社:幻冬舎 文責 美術 木村顕彦

 本書著者は1985年生まれ。私よりも年下の若者が、真剣に、そして深刻に現在の出版状況と、本の未来を憂いている。それが本書だ。
 今述べたように、本の未来に対する提言が本書の柱だ。だが、全7章の構成のうち、第5章では「その他の提言」と題して、「少子化対策は、こうして進めろ!」や「ダムの建設問題について」にまで言及している。燃えたぎる血が、あり余りながら執筆しているとしか思えない著作だ。人によっては、少子化やダムがの問題が、出版の話と何の関係があるんだと思うかもしれない。だが、本書著者にとって、それらの問題も、本の未来も同列なのだろう。本書に一貫する熱さに関しては、実際に手に取って読んでいただきたい(熱すぎて、手に取って読めないというようなくだらないことは言わない)。
 内容の紹介を詳しく続ける。まず、グラフや表の類いが多く、若干読みづらい面があるように思う。だが、それらを飛ばして文章だけを読み、あとから補助的にグラフや表を読み返すだけでも十分著者の主張を理解できる気がする。
 次に、本書に出会い、初めて知る出版業界のシステムを紹介したい。「パターン配本」や「再販制度」といった、耳慣れない用語と並び、私を驚かせたのは「奨励金制度」と呼ばれるものだ。本書著者によるとそれは「取次会社や出版社が書店からの入金額及び入金率に応じて、書店にボーナスを支払う」制度をさす。著者はそのような制度を「絶対に全面禁止すべき」という。ちなみに、この他にも本書では「絶対に実行すべき」といったように「絶対」を強調する記述が目立つ。あまたある出版物の中でも、これほど自信を持って著者が意見を述べている本は珍しい。加えて、読者から予想される反発に対する自説の展開も丁寧だ(多少クセはあるが)。
 ネット社会と、書店の大型化、乱造出版される本の波・・・そして本書の最終提言は「再販制度及び委託制度は、絶対に撤廃せよ!」。その提言は、ある意味で予想できた。本書を読了してみて、私は著者同様、現代日本は再販制度の見直しをする時期に来ていると考えている。


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