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○0886『続 釣れづれの記』

『続 釣れづれの記』
著者名:矢口高雄 出版社:つり人社 文責 美術 木村顕彦

 「続」釣れづれの記を紹介するのに大した意味はない。私が単に『釣れづれの記』よりも先に続編の方を手に入れたからだ。
 本書著者は、漫画家の矢口高雄だ。代表作は、言わずと知れた『釣りキチ三平』。釣り少年の三平が釣りを楽しむ作品だ。
 その矢口高雄が、月刊誌『つり人』に連載したエッセイをまとめたのが本書である。
 掲載誌の関係もあって、書かれたテーマの多くは釣りに関するものだ。
 しかし、インドア派でマンガ好きの私にとって、やはり興味深く読んだのは、釣りに関するテーマの回よりマンガに関するテーマの回だった。
 中でも「上村一夫さんの死」の回の文章は圧巻だ。上村一夫は、『同棲時代』を代表作とし、「昭和の絵師」とも評される漫画家だ。その上村一夫、実は1986年に45歳という年齢で亡くなっている。
 「上村一夫さんの死」では、上村の死を受けて、矢口が想いを綴っている。驚いたのは矢口が、上村に対する強烈な嫉妬心から「正直いってキライな作家の一人だった」と語っていることだ。ここに矢口高雄という人物の真っ直ぐさがある。記述は続く。矢口は、『同棲時代』のあとに上村が発表した『狂人関係』に衝撃を受ける。葛飾北斎を主人公としたその『狂人関係』は私自身も大好きな作品だ。矢口のその時の衝撃は、私にもよくわかる。
 「上村一夫さんの死」では、二人の出会いのシーンが書かれている。矢口と上村の出会いは新宿のスナックであったようだ。本書ではそのスナックで上村がギターの弾き語りをするシーンが登場する。と、その文章を読んでいたら不思議な感覚に襲われた。文章なのに、まるで矢口のマンガを読んでいる感覚があったのだ。上村のギター弾き語りのエピソード、それは矢口自身漫画化していないはずだ。にも関わらず、漫画の映像が脳裏に浮かぶ。恐らくそれは、矢口の文体が、そして文章のリズムが漫画のコマ運びと同様のものだったからではないだろうか。エッセイストとしても一流の漫画家・矢口高雄による「釣りプラスアルファ」のエッセイ集だ。

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036-8124               青森県弘前市石川長者森61-1  東奥義塾高等学校 TEL:0172-92-4111 FAX:0172-92-4116

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