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○0910『矢吹申彦 風景図鑑』

『矢吹申彦 風景図鑑』
著者名:矢吹申彦 出版社:美術出版社 文責 美術 木村顕彦

 イラストレーター矢吹申彦。その人の魅力を人に伝えたくても、「申彦」を何と読むかがわからない限り、口頭で紹介もできない。「もうひこ」「しんひこ」?、まさか「さるひこ」ではあるまい。と、考えている中、矢吹のイラスト作品のサイン「nov.」を思い出す。そうか、のぶひこだ。やぶきのぶひこ。名前を知るまでに、そんな時間が流れる。
 矢吹申彦のイラストは、素朴派の画家アンリ・ルソーの影響が強い。あまりにも自明のことなのか、あらためてそう書かれている論は少ない。まあ私は、個人的にはルソーの絵よりも、矢吹の絵の方が好きだ。
 最近、柏原兵三の小説『長い道』の文庫本(中公文庫)に出会った。その文庫の、矢吹によるカバー画が素晴らしくて、私は矢吹の仕事をもっと知りたいと思った。
 その過程で出会ったのが、本書である。矢吹の作品集としては代表的なものだと思う。
 作品の写真図版のほかに、今江祥智、伊丹十三といった著名人による寄稿も並ぶ。
 中でも印象的なのは、大御所イラストレーター・和田誠の文章だ。そこには、和田がライト・パブリシティのサラリーマンだった頃に、当時高校生だった矢吹が手紙を送ったことから始まる交流が綴られている。その交流の過程で、和田が矢吹の才能を見込み、仕事を回す。弟子、というわけでもなく、適度な距離で二人の一流イラストレーターが活躍を続けることを思うと、ここで綴られているエピソードは渇いた感動を伴ってこちらに向かってくる。
 さて、本のカバーイラストを多く担当しているイラストレーターというのは不思議だ。ファンになる前に、すでに知っていることがある。『長い道』以前に何かの本で矢吹のイラストをみているはずなのだ。先の「nov.」というサインをどこかで見た記憶がある。しばらくして思い出す。ああ、マンガ『ブッダ』(手塚治虫著・潮出版社)のカバーイラストだ。各巻、トラやウサギ、といった動物が描かれた矢吹のイラストは、私の潜在意識のどこかに、眠り続けていたのであった。


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