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○0940『スクールカウンセラーの仕事』

『スクールカウンセラーの仕事』
著者名:伊藤美奈子 出版社:岩波アクティブ新書 文責 理科 井上嘉名芽

 スクールカウンセラーの仕事は多岐にわたるが、現代の若者が、我慢できなくなってきているために起こるトラブルも少なくないことを指摘している。また、その原因は、生活環境の変化から以下のように詳説している。
 「この「耐性の低下」の一端を担っているのが現代社会の豊かさです。今の子どもたちは、「洋服はすべてお下がり」といったひと昔前の子育てとは異なり、一人一人が大事にされる時代に生きています。自分だけのモノを買い与えてもらえるようになり、一つのモノを何人かのきょうだいで分け合ったり、自分が我慢して弟や妹に分けてあげることの必要もなくなりました。今の子どもたちが、自分は我慢して相手に譲ったり人を思いやったりすることができなくなったのではなく、現代の豊かさが、そうしなくていい社会をつくったともいえます。そしてこの風潮は、子どもたちから耐性を奪っただけでなく、親の側からも耐えさせる力を奪いました。ひと昔前の「貧困」が姿を消し、日本国民全体が中流階級意識を持つようになった結果、子どもの欲求に対し「我慢しなさい」と断言できる親が減りました。子どもには辛い思いをさせたくないという配慮から、「ものわかりのよすぎる」親が増えたと言い換えてもいいでしょう。子どもの欲求を否定して子どもに嫌われるのではなく、友だち感覚で子どもの欲求を認めようという親たちも増えています。
 そしてそれは教師にもあてはまります。子どもに我慢させるには「力」が必要です。それは決して腕力や体力ではなく、「子どもを納得させるだけの我慢強さと言葉の力です。子どもとぶつかり疲弊してしまうことを恐れ「自主性尊重」の名の下に自由奔放な学級経営に流れてしまう教師のクラスに、問題行動が多発するという報告もあります。このように考えると、現代社会の問題は「子どもを我慢させることに我慢できない大人」がもたらした現象であるといえるでしょう。
 社会全体が豊かになり、文明の利器の発達で省エネが進み、生活もずいぶん楽になりました。その一方で、この「早くて楽な生活」を可能にした豊かさが、子どもたちから耐性を奪い、子どもの教育そのものを省エネの弊害にさらすことにもなりました。人間を育てるプロセスにおいて省エネは禁物です。どこかで楽をしようとしたら、必ずどこかで歪みが生じるからです。」


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