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○0943『はじめての認知療法』

『はじめての認知療法』
著者名:大野裕 出版社:講談社現代新書 文責 理科 井上嘉名芽

 認知療法は2010年にうつ病の治療法のひとつとして認められ、医療保険が使えるようになった。これにより、薬物療法中心であった日本の精神医療の変革が期待できるようになった。米国に遅れること20年あまりである。しかし認知療法そのものが未だ浸透していない。広辞苑第六版を調べると認知療法とは「心理療法の一つ。議論や問題解決的な思考などを通じて認知の歪みを修正する。」とある。要するに会話を中心として意識に修正を加えることで治療するのである。では本書での説明の一部を抜粋する。
「認知療法が認知症の治療と間違われることがよくあります。もちろん、認知療法は認知症の治療法ではありません。「認知」という言葉が共通しているために、一般の方は混乱してしまいます。
 それでは、認知療法の「認知」には、どのような意味があるのでしょうか。「認知」とは「外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程」と説明できます。私たちは、ある出来事に出会ったときに、自分なりに判断しストーリーを創り上げます。そのおかげで、私たちは混乱しないで毎日の生活をスムーズに送れています。
 しかし、その判断が現実から大きくズレてくると、頭の中で悪循環が起きてきます。そうしたときにちょっと立ち止まって、自分の判断やストーリーから自由になり、現実に目を向けるとができれば、解決しなくてはならない問題が見えてきますし、気持ちも楽になってきます。
 ただそのときに、頭の中だけで自分の考えに反論すれば良いというわけではありません。
 新しい考えにこころから納得するためには、現実を肌で感じながら自分の考えを確かめていく必要があります。そのためには現実に足を踏み入れて行動する必要があります。
 ちょっと例を挙げてみましょう。気持ちを切り替えるとこころが楽になる例として、水が半分入っているコップのたとえがよく使われます。喉が渇いているときに、コップの水が「半分しか入っていない」と考えるとつらくなるが、「半分も入っている」と考えると安心できる。だから、ストレスを感じているときには、「半分も入っている」と考えを切り替えるようにしたほうが良いと言われます。
 でも、そんなに簡単に考えを切り替えられるものではありません。それに、「半分も入っている」と考えるのが必ずしも良いとばかりは言い切れません。「半分しか入っていない」と考えるのも、「半分も入っている」と考えるのも、頭の中だけで考えているという点では同じだからです。
 たとえば、私たちが生活している現代社会で、ちょっと我慢すれば水が手に入るような状況では、「半分も入っている」と考えて少し余裕を持つようにしても良いでしょう。でも、砂漠の中など、簡単には水が手に入らないような状況では、「半分も入っている」と考えのんきに水を飲んでいれば、すぐに水がなくなって大変なことになってしまいます。そうした状況では、水が「半分しか入っていない」と、現実を厳しく受け止めて、できるだけ水がなくならないように、少しずつ水を飲んでいく必要があります。
 このように、単純に考えを切り替えるのではなく、現実に目を向けながら自分の考えの意味を聞い直し、問題を解決するために必要な手立てを講じていくところに、認知療法の意義があるのです。」

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