ToO Gijuku Topics(東奥義塾)
東奥義塾高等学校 公式ブログ

○1073『アウトサイダー・アートの世界-東と西のアール・ブリュット-』

『アウトサイダー・アートの世界-東と西のアール・ブリュット-』
著者名:はたよしこ編著 出版社:紀伊国屋書店 文責 美術 木村顕彦

 本書は、2008年に日本国内3箇所を巡回した「アール・ブリュット/交差する魂」展の図録を書籍化したものだ。
 「アール・ブリュット」は、「生の芸術」として、画家ジャン・デュビュッフェによって提唱された。「正規の美術教育を受けていない作家の『表現したい衝動』による独自の芸術」として本書帯では定義されている。「アウトサイダー・アート」とも呼ばれ、フランス読みでは「アール・ブリュット」とされる。
 さてここで、元の展覧会名では「アール・ブリュット」を前面に出しているが、本書のタイトルでは「アウトサイダー・アート」を主題としていることに気付く。それは、日本では、まだ「アウトサイダー・アート」という名称の方が馴染み深いからかもしれない。
 名称についてはこれくらいにして(言葉の定義というのは本当に難しい)、本書の内容に移ろう。カラー作品図版100点を通し、世界各国と日本のアウトサイダー・アートの作品が並ぶ。何より驚くのは彼らの作品にみなぎる制作の集中力だ。(本書には収録されていないが)山下清の例を引くまでもなく、なげやりに描かれた作品は一点もない。私の好みでいうと、日本人の作品に惹かれるものが多かった。辻勇二の風景画、澤田真一のトゲトゲ陶芸作品、戸来貴規のモノクロ抽象画(実は文字で、日記なのだという!)。海外ではヴィレム・ファン・ヘンクの作品は文句なく美しい。
 テキスト部分でいうと、巻末に掲載されている田島征三(絵本作家)の文章が示唆に富んだ内容で、心が動いた。その内容はこうだ。美術館に寄託していた田島の絵の傷みがひどいということで、館の学芸員から田島に連絡がくる。傷みの修復には1500万円かかる。だが寄託品では予算が下りないので、寄贈してほしい。そういう内容の依頼だった。田島は了承するが、疑問が残る。「絵を描いた人はただで、その絵を直した人は1500万円なの?」という疑問だ。・・・アウトサイダー・アートとは直接関係のない内容の記述だが、このエピソードは、田島への共感とともに私の心に強く残った。

最新記事
学校所在地
036-8124               青森県弘前市石川長者森61-1  東奥義塾高等学校 TEL:0172-92-4111 FAX:0172-92-4116

東奥義塾

Author:東奥義塾

AKB48の渡辺麻友の3rdシングル特典DVDに本校制服が!!

この公式ブログが「あおもりICTコンテスト2010(学校Webサイト部門)」で「最優秀賞」!!

東奥義塾個人情報保護方針→こちら

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

05月 | 2017年06月 | 07月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -