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〇1197『ディック・ブルーナさんの絵本のつくりかた』〇

『ディック・ブルーナさんの絵本のつくりかた』
著者名:みづゑ編集部・編 出版社:美術出版社 文責 美術 木村顕彦

 絵本作家ディック・ブルーナの名前は知らなくても、彼の描いた絵を見たことのない人はほとんどいないはずだ。
 正面向きのうさぎのキャラクター、ミッフィー。それがブルーナの代表作だ。
 本書は、ブルーナの絵本制作過程、そして絵本作家のみならず、グラフィックデザイナーとしてのブルーナの姿をカラー図版多数で紹介している。
 ブルーナの仕事で特徴的なのは、「ブルーナカラー」と呼ばれる6色(イエロー・レッド・グリーン・ブルー・ブラウン・グレイ。そして輪郭線はブラック)で、全てを表現する点だ。ブルーナはこの6色にたどりつくまで、何年もの歳月を要したはずだ。どの色の隣に、なんの色がきても明快に見える色を設定する。まるで物質を原子や素粒子まで分解していくような作業、と例えればそれは大げさだろうか。
 ブルーナが住むオランダ・ユトレヒトの街並みの写真も、本書には多く掲載されている。すこし寒そうで、穏やかな風景がつづいてみえるユトレヒトでブルーナは、絵本を世界に発信する。では、ユトレヒトとはどんな街なのか、というと「ずいぶん前に財政難に陥ったどこかの市が、『市所有のフェルメールの絵を売るか、森の木を伐採して売るか』という議論になったときにも、さっとフェルメールの絵を売ってしまったとか。」という記述が本書にあり、驚いてしまう。ふつう「財政難で・・・フェルメールの絵を売る云々」とあったら「文化に対する理解がない街だ!」と、短絡的に批判してしまいそうだが、ユトレヒトのこのケースでは、フェルメールよりも森林を大切にしているわけで、美術愛好家の私としては複雑な心境だ。
 また、見ていて楽しかったのは1950年代・60年代・70年代・80年代・90年代・そして2000年代のミッフィーの絵柄の変化をまとめた一覧表だ。一目で「これがミッフィー?」と思ってしまうのが1950年代ミッフィーだが、だからといって自分にとって見慣れているミッフィーが90年代・2000年代のミッフィーかというとそうでもないのが面白い。個人的には1970年代のミッフィー(ちょっと頬がしもぶくれのミッフィー)が最もしっくりくる。ゆっくりゆっくり線を引く、絵本画家ディック・ブルーナの魅力が詰まった一冊である。


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