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〇1209『絵のまよい道』〇

『絵のまよい道』
著者名:安野光雅 出版社:朝日新聞社 文責 美術 木村顕彦

 美術を勉強するために大学に入学して、その大学の図書館で出会ったのが本書だ。
 今から考えると、美術についてなんの知識もなかった私でも、とても面白く読んだという記憶がある。
 著者は、だまし絵による絵本や、水彩による風景画で知られる安野光雅。彼は文章・エッセイにも定評があり、多くの著作がある。いずれの著作も面白いのだが、本書は特に、絵とは何なのだろうということを考える上で様々な示唆を与えてくれる良書だ。
 写実画家の立場(たとえばアンドリュー・ワイエスとノーマン・ロックウェル)、写実ではない画家の立場(たとえばアントニ・タピエス)、さらに(タイトルが示すとおりに)「まよい道」に入り、イラストレーションとファインアートの違いに関する安野の見解に記述は続く。
 用語を定義していくと、必ず例外が生じる。たとえば、小さな紙に描かれたマンガ的な絵ならば「イラストレーション」と単に言っただけで誰にでも納得してもらえる。だが、ではアメリカの日常を写実的に描いたノーマン・ロックウェルの作品はどうなるのだろうかという疑問(例外)が出てくる。彼の作品は大きなキャンバスに、油彩(油絵)で、しかも写実的に描かれている。それでも彼の絵はファインアートではなく、あくまでイラストレーションとして分類されている。そのことを、安野は丁寧に丁寧に自らの経験談を踏まえながら、本書の中で説明をしているのだ。
 人に何かを説明する時に、必ず例外の事例があって、むきになって「こうなってるんだからこうなんだ!」と雑に言ってしまうことが誰にでもあるはずだ。だが安野はそうした立場をとらない。そういう意味では本書は、説明の仕方のノウハウを学べる一冊、と言えるかもしれな。



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