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〇1224『写真でつづる宮本常一』〇

『写真でつづる宮本常一』
著者名:須藤功・編 出版社:未来社 文責 美術 木村顕彦

民俗学の巨人・宮本常一(1907-1981)。
 彼を知るには『忘れられた日本人』(岩波書店)や『ちくま日本文学全集 宮本常一』(筑摩書房)といった書籍がコンパクトでおすすめだ。
 ただ、それらの書籍では、写真図版がなく物足りないのも事実だ。そんな時、タイトルからわかるとおり「写真でつづる宮本常一」というコンセプトでまとめられた本書の存在はありがたい。本書をめくれば、宮本がどういう表情をした人なのか、何を調べたのかが一目瞭然だ。掲載写真は、編者である須藤功が宮本を撮影したものもあれば、宮本自身が調査の一環で撮影したものもある。
 印象的なのは宮本の笑顔だ。メモも取らずに取材(聞き書き)をしたといわれている宮本常一。取材相手に警戒されなかったのは何よりも宮本の人柄と笑顔だろう。写真を見るかぎり、えらぶっている様子が微塵も感じられない。どれほど魅力的な人だったのだろうか。生前の宮本と行動を共にした須藤功のことがうらやましい。
 また、宮本は晩年、武蔵野美術大学の教授を務めた。美術大学、ということについて本書で宮本は次のように語っている(著書『民俗学の旅』からの抜粋した文章が掲載されている)。「私はどうも学生たちが大学を出て大きな会社に勤めたり、官庁へ勤めたりしていわゆる立身出世するような将来を持つ学校へ勤める気がなかった。(中略)美術大学にひかれたのは、そこが全く実力の世界であったからである。」・・・「美術大学」は「全く実力の世界」。私はこの記述を読み、そんな単純なことを自分自身が忘れていたことに気付いた。美術を勉強してきた人間として、どこか美術教育に見返りを期待したり、甘えていたのではないか?全く実力の世界をお前は選んだのだと、笑顔のままで宮本に諭されたような気持ちになった。



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