スティグ・リンドべリ作品集』
著者名:ギセラ・エロン著・本郷若子訳 出版社:プチグラパブリッシング 文責 美術 木村顕彦
本書『スティグ・リンドベリ作品集』の話をする前に、それとは別の作品集についての紹介から始めたい。
2008年刊の『リサ・ラーション作品集』。スウェーデンにあるグスタフスベリ製陶所のデザイナー・陶芸家のリサ・ラーションの作品を収録したその作品集は大きな話題となった。リサのデザインした動物キーホルダーや陶のオブジェは、若い女性から特に大きな支持を受け、近年デパートで行われている北欧雑貨フェアで見かける機会が多い。若い女性ではない私は、少し気恥ずかしい気もしながら、リサの作品(グッズ)をフェアの片隅で眺める。
さて、その『リサ・ラーション作品集』と同じ著者であるギセラ・エロンが編集した作品集が本書だ。本書『スティグ・リンドベリ作品集』は2004年刊。北欧デザインブーム初期の頃の刊行だろうか。スティグ・リンドベ(1916-1982)。陶器デザイナー。オブジェのみならず、器の絵付けのデザインも手掛けた。
スティグ・リンドベリは、グスタフスベリ製陶所において、リサ・ラーションの上司だった。両者の作品を見比べてみると、多くの人はそこに共通するものを感じるはずだ。
近年はリサの作品に注目が集まっているが、その流れの源流であるスティグ・リンドベリの存在も忘れてはならない。本書は、そのスティグ・リンドベリの仕事の全貌を紹介した一冊だ。
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