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〇1280『在日』〇

『在日』
著者名:姜尚中 出版社:集英社 文責 美術 木村顕彦


 ある日私は、何気なくテレビを見ていた。その時に見ていた『ゆうどきネットワーク』というNHKの番組ゲストは政治学者の姜尚中だった。その番組で、ゲストは自身の人生を振り返っていた。
 姜尚中(1950-)。それまで私は、彼については「静かな語り口のひと」「少し前に『日曜美術館』の司会をしていた」「彼が政治について語っているのをみたことがない」「在日韓国人」という程度の、極めて主観的な印象しか持っていなかった。
 だが、その番組を見て、少しだが彼の人生のバックグラウンドが見えてきた。中でも印象的だったのは、彼の恩人で牧師・土門一雄の存在である。土門牧師は、若き日の、傷ついた姜尚中に聖書の一節にある言葉を贈る。「すべてのわざには時があるんですよ」(旧約「伝道の書」第3章第1節以下)、たった一言のその言葉が、彼を救ったという。
 単純な私は、もう少しこの牧師・土門一雄なる人物について知れたくなり、姜尚中の自伝である本書を手に取った。
 番組でも触れていたが、姜尚中と土門牧師の出会いは、指紋押捺拒否運動によってだった。それは、在日韓国人は、犯罪をしていなくとも指紋を取られる義務がある、という理不尽な制度に反対する運動だった。その活動の中心に、若き日の姜尚中がいた。その運動の過程で、姜尚中は苦渋の決断を迫られる。その時に、土門牧師が姜尚中に語った言葉がまたすごいのだ。
 「もともとわたしたちの運動は、市民の運動です。市民の運動はね、国家権力と対峙するとき、敗北するに決まっているんです。でもそれをただ敗北とだけ受け止める必要はないと思いますよ。負けて、負けて、負け続けて、しかしいつの日か勝てないけれど、負けてもいない、そんなときがくるはずですよ。」
 って。姜尚中もすごいが、私が本書を通じて紹介したかったのは、土門牧師の存在であった・・・。 


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