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〇1330『Keiji UEMATSU』〇

『Keiji UEMATSU』
著者名:植松奎二 出版社:Nomart Editions 文責 美術 木村顕彦


 本書は、もの派の芸術家・植松奎二の作品集である限定300部の豪華本で、1冊1冊ナンバーと直筆サインが入っている。
 造本も凝っている。背表紙は布製。表紙は厚紙で、中央にKeiji UEMATSUと彫られた銅板が貼られている。
 要は、本書そのものが植松の作品であるかのような存在感を持った作品集なのである。
 それは、植松が、冒頭に書いたように「もの派」の芸術家であることと関係があろう。
 もの派は、日本で60年代、70年代に何人かの芸術家たちが、ものの存在感を用いて作品にした現代美術の一つの流れを言う。
 ある者は石を、そしてある者は枕木や紙、ロープ、油を用いて緊張感のある空間をつくった。立体作品ではあるが、彫刻をというわけでもない。緊張感の空間そのものが作品、という捉え方なのだろう。それはその後の「インスタレーション」(設置美術)という作品形態をの生み出した。
 と、随分くどくどと現代美術ともの派について講釈をたれてしまった。では植松の作品はどうか、だ。
 ある印象的な作品を紹介しよう。
 4辺のガラス板を天板として、木の角材が脚として支えられている。だが角材は三本しかない。一本の脚が足りないテーブルを想像していただけるとわかりやすいだろう。普通これでは3本の脚が倒れ、ガラス板が落ちる。そこで、この作品ではガラス板に石が乗せられている。石は、角材の脚と同様の位置に、3つ。物理的な力関係のバランスを考えなければ、石を乗せたといてもすべてが崩れ落ちるだけだ。だが、この作品は慄然と立っている。緊張感のある空間、とはこういう意味だ。そう。ただものを並べているだけでないのである。
 ・・・と、文章によって植松の作品を紹介したが伝わっただろうか、作品図版を見たら一発でわかっていただけるのだが。文章で作品を説明するのは大変難しい(特に、位置関係を伝えるのが難しい)。
 そして、本書の造本と素材について話を戻して考える。そう。素材(もの)の関係による組み合わせによって本書の造本さえ成されている。       


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