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〇1359『ドイツ表現派 1920年代の旅』〇

『ドイツ表現派 1920年代の旅』
著者名:北井一夫 出版社:冬青社 文責 美術 木村顕彦
 

北井一夫(1944-)。
 『三里塚』や『村へ』のシリーズで知られる写真家だ。
 その北井が、ドイツの建築風景を撮影したモノクロ写真集が本書である。
 タイトルには「1920年代」とあるが、本書収録の写真は1920年代に撮られたものではない(北井が1944年生まれなのだから当然だが)。被写体が1920年代に頂点を迎えたドイツ表現派建築物であるためにつけられたであろうタイトルだ。
 わずかながら人影がうつっている写真もあるが、ここでの主役はあくまで建築物である。
 秋から冬にかけて撮影されたものだろうか、それともドイツという風土のためだろうか。本書の写真は静かで、寒々としている。
 まず本書巻頭には、寺田侑による本書の解説と、撮影当時の経緯が掲載されている。そこには次のようにある。
 「今から30年ほど前、写真家の北井一夫は新たなテーマの一つとして『ドイツ表現派建築』の取材のためドイツへ赴いた。(略)帰国後、写真月刊誌で連載が始まったが、それは途中で中止された。読者や周囲が、連載を受け入れられなかったためである。(改行)読者や周囲は、北井の『三里塚』『村へ』の続編を望んでいたからだが、それは余りにも『三里塚』『村へ』が衝撃的であったためでもあった。」
 なるほど、連載の打ち切りはマンガやエッセイの連載に限ったことかと思っていたが、どうやら写真雑誌でも読者からの支持がなければ連載を打ち切られるのか、と妙に納得する。と同時に、寺田が指摘するように、確かに本書に見られる写真群は、それ以前の北井の写真とはスタイルを異にするものだ。しかしながら、芸術家は常に変化している。音楽の世界でのマイルス・デイヴィスやボブ・ディランしかり。過去のシリーズの続編をファンが待ち望んでいたとしても、時に芸術家は自身の新たな興味に邁進する。
 さて、雑誌連載当時の「30年ほど前」(1979年・アサヒカメラ連載)から時を経て2008年、本書は刊行された。その当時にドイツに向かった北井の心情が、今ならば少しは見えてくるはずである。

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