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〇1394『大増補版 おあとがよろしいようで』〇

『大増補版 おあとがよろしいようで』
著者名:橘蓮二 出版社:講談社 文責 美術 木村顕彦




本書は、講談社文庫の一冊である。
 1996年刊のちくま文庫版『おあとがよろしいようで』の大増補版として、本書は2005年に刊行された。
 文章がメインの書籍ではない。写真集である。モチーフは、寄席の落語家や芸人。
 著者の橘蓮二は、落語家を撮影した写真集を何冊も刊行している。そんな彼が、初めて寄席をテーマにした撮影の成果がちくま文庫版『おあとがよろしいようで』だった。
 さて、本書巻末には「増補再版に寄せて」と題された、橘による文章が掲載されている。それを読んでまず驚いた。
 「95年の初め、自分の写真に限界を感じていた私は、最後に好きな被写体を撮影し、写真集という形にしたら写真をやめようと心に決め、鈴本園芸上に向かいました。そして、幸運にも96年の秋、ちくま文庫より『おあとがよろしいようで』というタイトルで、文庫写真集として出版することができました。」
 現在では。「寄席の落語家の写真と言えば橘蓮二」、と言われる写真家である彼が、かつてここまで思い詰めていたとは。96年当時といえば橘は35歳。そのタイミングで写真に見切りをつけようとしていた者が、最後の最後に見つけたテーマが、その後の活動を決定づけるのだから人生は面白い。加えて、そういった経緯を踏まえたうえで「おあとがよろしいようで」というタイトルを読み返すと、当時の彼の胸中を示しているようにも感じられ、少し苦しい。
 収録されている写真に収められている落語家は、故人もいたり、現在テレビで活躍している大御所の若手時代であったりして、眺めていて飽きない(文庫版の写真集なので腕も疲れない)。
 故人では談志がいる、志ん生がいる、志ん朝もいる、そして桂三木助や内海好江もいる。
 人を笑わせるのは、笑い事では済まされない。テレビではおちゃらけている林家木久蔵(現・木久扇)や春風亭昇太も、橘の写真の中では思慮深い一面をのぞかせている。高座で、そして楽屋での真剣な眼差しをした芸人たちの姿がここにある。 


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