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〇1420『流星ひとつ』〇

『流星ひとつ』
著者名:沢木耕太郎 出版社:新潮社 文責 美術 木村顕彦


 藤圭子。歌手。そして、宇多田ヒカルの母としても知られる。
 2013年に自殺したことにより、彼女の名前が再びマスコミを賑わせた。
 追悼映像を見るたびに、私は藤圭子という特異な存在が気になり始めた。この人は、どうしようもない何かを背負わされながら生きていたのではないか、と。
 さて、私がそんな気持ちでいた中、藤の死とともに一冊の本が出版された。それが本書『流星ひとつ』だ。
 タイトルからして切ない。著者は、『深夜特急』『キャパの十字架』で知られるノンフィクション作家・沢木耕太郎だ。
 『流星ひとつ』。切なくはあるが、特に副題もなく、ただタイトルを見ただけでは、本書が歌手・藤圭子について書かれた著作であることを周知させることは難しい。本のタイトルとは、そこが難しいところだ。しかしながら、読むべき本は勝手に情報が入ってくるのだから読書体験というのは不思議だ(私は、週刊誌のスキャンダラスな見出しから本書の存在を知った)。
 1979年。沢木は藤にインタビューをした。藤圭子という歌手が、いかにして生まれ、そしてどう生きてきたかが語られている。かぎかっこによる会話体で続く、風変わりなインタビュー・ノンフィクション。それは『インタビュー』というタイトルで一冊にまとめられて出版される、・・・はずだった。
 『インタビュー』が出版される直前のタイミングで、藤が芸能界引退を発表。
 藤が引退することと本の出版は直接の関連はないが、沢木は『インタビュー』を出版することを取り止める。
 そして沢木は、特別に1冊だけ製本した『インタビュー』を、アメリカに住む藤に贈る。
 沢木と藤の会話(インタビュー)は、そうして、二人の中だけのものになる、・・・はずだった。
 そこに、突然の藤の訃報。
 『インタビュー』は『流星ひとつ』と名を変え、2013年、本書として刊行される。
 本書で語られる藤の人生は、濃密だ。これだけで十分濃密なのに、本書の内容が語られた1979年当時、宇多田ヒカルは生まれてもいないのだから、人の一生の濃密さには、気が遠くなる(まあ、藤圭子は特別か)。


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