ToO Gijuku Topics(東奥義塾)
東奥義塾高等学校 公式ブログ

〇1423『石をうがつ』〇

『石をうがつ』
著者名:鎌田慧 出版社:講談社 文責 美術 木村顕彦


 「石をうがつ」。そう書かれた平野甲賀による独特の書体が表紙を飾る。そのタイトルを見て私は、よく似たタイトルの著作を思い出した。『岩盤を穿つ』。その著者は、社会活動家の湯浅誠。
 さて、本書『石をうがつ』の著者は、『自動車絶望工場』『六ヶ所村の記録』で知られるルポライター・鎌田慧である。
 鎌田慧と湯浅誠。二人はずっと弱い者の味方である。そして、権力に屈せず、納得できないものは納得できないという姿勢を貫いている。その二人が、揃いも揃って「石(岩盤)をうがつ」という言葉を自著のタイトルにつけているのは偶然なのだろうか。偶然ではないだろう。彼らにとって、自身のしていることは「タガネとハンマーで、根気よく石をたたき、それが割れるまで行動を続ける」ということにしか例えようがないのだろう。そのことに私は、強く心が動く。もう、タイトルを見ただけで鎌田と湯浅の経路が伝わってきてしまう。
 さて、本書で語られているのは、原発に関する記述が多い。鎌田は、この国・日本で原発がつくり続けられる構造を十分理解している。何十年もの経験から、自身の活動に虚しさを覚えてもいいはずなのに、それでも彼は歩みをやめない。
 なんだかこの国は、なし崩し的に、ものわかりがいいような顔をした人たちが、たいして物事の実態を知ることもなく、重要なことが決まり、変な方向に向かっている。私はそう感じて諦めかけているのに、その横で鎌田は、私よりもはるかに多くの不条理を知っていながらも黙々と石をうがち続けている。
 ここで最後に、青森県の六ヶ所村についての記述を引用する。六ヶ所村は、原子力再処理工場施設がある場所だ。
 「(略)種芋の種芋をつくる農場を農林省が建設したい、と村に言ってきたのです。そこで村が村有地を無償提供しました。村が国に土地を提供するなんておかしな国ですね。(改行)ところが、こんどはその再処理工場をつくるというので、土地を没収したんです。国営農場だったのですから、誰も反対できません。でも、もともとは村の土地だったものです。開発に反対した元村長・寺下力三郎さんは、『だまされた』とずっと怒っていました。」
 
最新記事
学校所在地
036-8124               青森県弘前市石川長者森61-1  東奥義塾高等学校 TEL:0172-92-4111 FAX:0172-92-4116

東奥義塾

Author:東奥義塾

AKB48の渡辺麻友の3rdシングル特典DVDに本校制服が!!

この公式ブログが「あおもりICTコンテスト2010(学校Webサイト部門)」で「最優秀賞」!!

東奥義塾個人情報保護方針→こちら

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

07月 | 2017年08月 | 09月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -