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東奥義塾高等学校 公式ブログ

○1518『日本語の古典』○

 『日本語の古典』
著者名:山口仲美 出版社:岩波新書 文責 国語 坂本幸博

 当該図書は、擬声語、擬態語、いわゆるオノマトペの研究で有名な著者が、高校の教科書に採用されることの多い古典作品に対して解説を加えているものである。それぞれの作品を著者の視点から丁寧に読み解いており、かつその内容が非常にわかりやすく解説されている。そのため、高校生が繙くことで授業の助けになるであろうことが容易に想像できる。帯にも書かれているように、古典が苦手だという人ほど手にとってほしい。
 私は『堤中納言物語』の解説が印象に残った。当該図書で取り上げられていたのは「虫めづる姫君」の章段である。蝶をかわいがる姫様の住んでいるとなりに、虫をかわいがる「変わり者」の姫様が住んでいる(ここでの「虫」は厳密に「昆虫」のみを指すわけではなく「蛇」のように地を這うものも含んでいる)。
 この「虫めづる姫君」は、論理的に物事を考え、いうべきことは遠慮せずにはっきりいうので、私は読んでいて非常に気持ちがよい。この時代、女性が使用するのは、はしたないとされた漢語も積極的に使用する。また、当時は常識とされた「眉抜き」や「歯黒め」をせずに、生き生きと生活している様がさわやかに描かれている。著者も私同様、この姫君に対し好ましい感情を抱いている。しかし、作品の登場人物たちはこの姫君に対して否定的な目を向けている。特にお仕えする侍女たちは陰口を叩き、自分の主人である姫君を笑いものにしている。
 ところが、たった一人、この姫君をかばう老女がいるのである。老女は姫君の考えが理にかなったすばらしいものであることをほめ、侍女たちにお説教までしているのである。我々は、生きていく上で、孤立無援の状況になる場合もある。そのような状況になると、世の中のすべてが信用できなくなり、疑心暗鬼に陥るものである。しかし、そのような状況においても、必ず理解者は現れるのである。我々はそのことを忘れずに、力強く毎日を生き抜いていかなくてはならない。「虫めづる姫君」から我々は多くのことを学ばなくてはならない。
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