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○1642『改訂版ヨーロッパ名画座 野口久光映画ポスター集成』○

 『改訂版ヨーロッパ名画座 野口久光映画ポスター集成』
著者名:筒井たけ志・編 出版社:朝日ソノラマ
文責 美術 木村顕彦

 野口久光(1909-1994)。
 圧倒的なデッサン力と、デザイン感覚により、戦前から戦後にかけて、数多くのヨーロッパ映画の日本公開版ポスターを描いた人物。
 フランス・ヌーヴェルバーグの旗手であるトリュフォー監督が、野口画による『大人は判ってくれない』の日本公開版ポスターを大変に気に入ったというエピソードは有名だ。当然そのポスターは本書でカラーで紹介されている。
 本書は、第1期・トーキー初期から戦時体制まで(1933-41)、第2期・映画の復興からヌーヴェル・バーグまで(1947-60)という二部構成で、野口デザインの映画ポスターがページせましと並ぶ。その2期の時代のあとのものではあるが、例外的に映画『ふたり』(大林宣彦監督・1991年公開)のポスターが目を引く。それは、90年代当時ほとんど絵を描いていなかっただろうと推測される野口による、大変貴重な仕事だ。(本書は、彼が存命中の1992年に刊行された。ちなみに本書は改訂版であるので、これ以前に出版されたには1984年刊行版。それには『ふたり』ポスターは収録されていない)
 さて、本書巻末の「編集を終えて」では1984年刊行版の文章がそのまま掲載されており、そこに興味深い記述があるので引用する。
 「野口久光さんは、ご存知のように映画と音楽評論に戦前から活躍されている方で、近年はジャズ、ミュージカルについての第一人者として若い世代にも大へん人気があり、その知名度は非常に高いが、絵まで描いてきたことは意外に知らないひとが多い。」
 「絵まで描いて」って。趣味のレベルではない。大っ変な仕事である。
 また、本書には淀川長治、粟津潔、和田誠といった諸氏が寄稿していることからも、彼がいかに偉大な仕事を残した人物であるかを伺い知ることができる。
 幸いなことに、近年(2010年代)、野口久光のポスターデザイン(イラストレーション)の仕事が再評価され、関連書籍も出版が進んでおり、嬉しい限りだ。本書は入手が困難かもしれないが、今述べたような近年の書籍によってでも彼の仕事を多くの人々に知っていただきたい。
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