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○1662『久世光彦vs.向田邦子』○

 『久世光彦vs.向田邦子』
著者名:小林竜雄 出版社:朝日新聞出版 文責 美術 木村顕彦

 本書は、朝日新書の一冊である。
 テーマは、タイトルからもわかるとおり、あの演出家と、あの脚本家に関するもの。vs.というのは?嫉妬か、ライバル意識か、尊敬か。
 久世光彦(1935-2006)。演出家。
 向田邦子(1929-1981)。脚本家。ともに、小説も手掛ける。
 『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』そして、向田の没後に久世演出による新春テレビシリーズ。
 久世と、向田。そのいずれかが欠けても存在し得なかったテレビドラマが存在する。
 本書は、その二人にスポットを当て、二人が交錯し、そして道を分かれ、亡くなるまでを綴った著作である。
 意外な事実がとにかく多い。
 まず、先述の『時間ですよ』というテレビドラマ。「この作品は向田邦子の作品のように思っている人がいるが、五年前に単発ドラマ枠〈日曜劇場〉の一作で橋田壽賀子が発表した同名の作品が原作となっていた。だから最初は橋田が手がけている。」しかし、橋田は久世の演出方針が気に入らずに「四回で降板」。
 加えて、『寺内貫太郎一家』では、貫太郎役として「当初、予定していた若山富三郎が賭博事件で出演できなくなったことで急遽」「(略)作曲家・小林亜星という“演技素人”を抜擢」したらしい!あのテレビドラマ、小林亜星が父親役じゃなかったら、全然別モノだろう。
 久世と樹木希林との絶縁騒動についても、本書で触れている。樹木がパーティー会場で、久世に関するスキャンダルを暴露。会場にいた「沢田研二が、樹木に『バカヤローッ』と怒鳴って出て行った。」とある。
 ・・・それから時が経ち、2006年に久世は、テレビドラマ『東京タワー-オカンとボクと、時々、オトン』(リリー・フランキー・原作)を手掛ける。主人公の母親役に、田中裕子。クランク・インを前にして、久世は沢田研二・田中裕子夫妻と会食をしていると本書にある。さて、『東京タワー』には、映画版もある。映画版で主人公の母親役を演じたのは・・・樹木希林。映画版『東京タワー』は久世が関与しているものではないだろうが、何となく因縁を感じる(とかなんとか偉そうに書いておいて、私はドラマ版も映画版も見ていない)。
 スキャンダルによってTBSを退社した久世と、飛行機事故で亡くなった向田。両者とも晩年(最期)は、どことなく不遇のようにも思える。だが、彼らに対する再評価の気運は消えない。本書の存在もその証と言えるだろう。
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