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○1699『夕やけを見ていた男 評伝梶原一騎』○

 『夕やけを見ていた男 評伝梶原一騎』
著者名:斎藤貴男 出版社:新潮社 文責 美術 木村顕彦

 梶原一騎(1936-1987)。漫画原作者。
 『巨人の星』、『タイガーマスク』、『空手バカ一代』、『愛と誠』・・・彼が原作を手掛けた名作漫画は数知れない。
 本書はその梶原の評伝だ。
 著者・斎藤貴男は気鋭のノンフィクション作家だが、漫画家さいとう・たかをとは同姓同名なだけであり、本書が漫画関係の書籍である分、若干ややこしい。
 さて、私もずいぶんと梶原一騎原作の漫画を読んできたなと思い返してみる。
 だが、よくよく考えてみるとちゃんと読んだのは『あしたのジョー』(ちばてつや・画)『おとこ道』(矢口高雄・画)『男の条件』(川崎のぼる・画)『男の星座』(原田久仁信・画)くらい。それらのうちで一般的に知られているのは『あしたのジョー』くらいで、他はマイナーな部類に入る作品ばかりだということに気付く。しかも、それらのタイトルに全て「おとこ(男)」という文字が入っている偶然。そして本書も「夕やけを見ていた『男』」。
 梶原が描いたのは「男」の世界。
 彼の作品は、彼自身の人生を投影している。
 小説家を目指し、その果てに漫画原作に才能を見出す。だが、持ち前の破天荒な性格とその言動により、寂しい晩年を過ごした梶原一騎。
 「もはや何を書いてもいつのまにか暴力団や格闘技の話になってしまう段階でもなく、梶原からは物を書くパワーが明らかに失せていた。」(1980年頃の梶原について記述した本文より)
 ・・・「何を書いてもいつのまにか暴力団や格闘技の話になってしまう」というのも笑えるが(前述の『男の条件』という漫画はまさにそれで、物語の始まりは漫画家の話だったのに、いつの間にか暴力団が登場する)、1980年頃はその段階さえもこえて「物を書くパワーが明らかに失せていた」とは。作家(漫画原作者)という職業の哀しい宿命を感じてしまう。
 梶原漫画ファンも、そうでない人も、昭和を生きた人にも、平成生まれの人にも読んでいただきたい一冊だ。
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