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○1717『神山明WORKS 1984-2012』○

『神山明WORKS 1984-2012』
著者名:神山明 出版社:マミコ社 文責 美術 木村顕彦

 本書は、書店販売されている書籍ではない。
 本来であれば、そういった類いの書籍はこの場では紹介をしていないのだが、本書からは色々と教わる事があったので敢えて紹介することにした。
 本書は、神山明という彫刻家の作品集である。
 神山の彫刻は、何と形容したらいいのだろう。木彫作品はこげ茶色で。模型的、と言える。サーカス小屋を思わせるものや、制作年によっては壁面にかけるタイプの作品もある。そうかと思うと2008年以降は突如、作風を変化させ、紙や大理石による白い立体作品をつくり始めている。
 タイトルからもわかる通り、1984年から2012年のおよそ30年の間に、一人の彫刻家がどのように制作を展開させたかが一目でわかる、カタログ的な一冊が本書である。
 本書刊行は2012年3月。巻末の記述によると「この作品集は、東海大学大学院研究指導教員研究教育奨励金をもとに制作いたしました。」とある。このことから察せられるように、神山は彫刻家であると同時に、東海大学の教授であった。
 教授「であった」と書いたのには理由がある。本書刊行からわずか9ヵ月後の2012年12月に彼は亡くなったのである。59歳という若さだった。
 本書には、「『神山明1984-2012年』への極めて個人的な覚え書き」と題された、自身によるわずか2ページの回想録が収録されている。
 このわずか2ページの回想録が、濃密な内容なのだ。
 そこには芸術家の苦悩、ブレイクスルー、そして再びの苦悩と、新たな作風に向かう決意が正直に綴られている。
 中でも特に胸を打つのは次の記述だ。以下、引用する。
 「うまく行けば、あと30年間、僕には制作の時間がある。」
 ・・・だがその想いとは裏腹に、彼はこの文章を書いた9ヵ月後にこの世を去る(病死)。
 あと30年は制作できると思っていた彫刻家(芸術家)が、それから1年足らずに亡くなるという現実。こんなにも残酷なことが、現実に起こるとは。いかに無念だったろうと思う。
 ぜひ一般向けにも刊行していただきたい、良質の作品集である。
 
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