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○1841『資本主義の終焉と歴史の危機』○

『資本主義の終焉と歴史の危機』
著者名:水野和夫 出版社:集英社 文責 美術 木村顕彦

 本書は集英社新書の一冊である。
 著者である水野和夫(1953-)は経済学者。本書のほかにも経済についての著作が多い。
 本書のテーマは、タイトルからもおわかりの通り、資本主義・・・の終焉。
 資本主義が終わる。というかもうすでに終わりに向かっている。そんな冷淡な内容は、本書では書かれている。
 まず本書「はじめに」には次のような言葉がある。
 「資本主義は『中心』と『周辺』から構成され、『周辺』つまり、いわゆるフロンティアを広げることによって『中心』が利潤率を高め、資本の自己増殖を推進していくシステムです。」
 だが、「もはや地球上のどこにもフロンティアが残されていないのです。」
 ・・・わかる気がする。
 加えて、本文中には「ゼロ金利は資本主義卒業の証」とある。
 国債のゼロ金利についての説明が特にわかりやすいので、ここで引用紹介する。
 「日本の借金1000兆円は債券ではなく、『日本株式会社』の会員権へに出資だと考えたほうがいいと思います。」とした上で記述は続く。
 「その国債がゼロ金利であるということは、配当がないということです。配当はないけれども、日本のなかで豊かな生活サービスを享受できる。その出資金が1000兆円なんだと発想を転換したほうがいい。(改行)そう考えたうえで、借り換えを続けて1000兆円で固定したままにしておくことが重要です。」
 1000兆円が、国の借金のリミットという意味だと私は捉えた。
 悲劇的な、現状と未来についての記述。
 その上で本書では、資本主義の終焉というこの大きな危機に対する具体的な手立てを提示はしていない。
 「その先にどのようなシステムをつくるべきなのかは、私自身にもわかりません。」
 「(略)21世紀のホッブズやデカルトを待たなければならないのでしょう。」
 そんな弱気な言葉で、本書は終わっているのである。
 ・・・21世紀のホッブズやデカルトを待つ、って。
 なんだか、「中心」にいる自分の「周辺」(フロンティア)を広げていった資本主義と似た発想にも思えるが(皮肉)。
 
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