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○1863『食器の買い方選び方』○

 『食器の買い方選び方』
著者名:秋岡芳夫 出版社:新潮社 文責 美術 木村顕彦

 本書は、新潮社の「とんぼの本」シリーズの一冊。1987年刊である。
 著者は秋岡芳夫(1920-1997)。産業指導やプロダクトデザインの世界に大きな足跡を残した人物だ。
 本書は、その秋岡が、食器の買い方や選び方について書いた著作である。
 通読して気付くのは、極めて実際的な内容だということだ。
 「手頃な大きさ」だったり、重さだったり。具体的な数字を用いながら、身体にとって心地いい器についての紹介がなされている。
 例えば、「五寸ものは片手で持てる限界」や「三寸は男女兼用の手頃な太さ」という記述。
 加えて、「包丁を持ってみて、そのバランスを見分けるポイント」(柄のつけ根から指二つ分のところを持ってみて水平になるのがバランスがよい)という記述もある。用と美について、わかりやすく理解でき、食器を買う前には知っておきたい知識が満載だ。
 さて、そんな中でも個人的に、おっと思ったのは「津軽塗の箸だと一膳23グラムほどのが評判がよくて売れて、20グラムのは嫌われて売れない」という記述だ。
 津軽塗は、私が現在住んでいる青森県弘前市に古くからある伝統工芸(漆芸)品である。普段生活をしているだけでは全く意識していないが、津軽地方で一般的な箸は、全国的に見れば若干重め、ということか(20グラムだと水に浮き、23グラムだと沈むらしい)。テレビ番組の『ケンミンショー』ではないが、なかなか面白い特徴だ。
 また、文中で何編か収録されているコラムも魅力的。中でも「買わずに作れ!-おにぎりと竹とんぼ」の文章は、手作りをせずに何でも買って済ませる現代に対する痛烈なメッセージといえる。生前の秋岡は、大学の教員時代にそのメッセージを繰り返し学生に伝えたという。おそらく、その薫陶を受けた当時の学生たちは、いまも秋岡の伝えたことを実践しているだろう(そう信じたい)。だが、現在の日本全国を見渡してみるとどうだろう?時間に追われていることを言い訳にしながらの消費生活。・・・私も他人のことは批判できない。コンビニでおにぎりを買うし、竹とんぼはつくるものだという発想は、秋岡の著作に出会うまでは持ち合わせていなかった。
 それでもまずは、よい器を選び、買うところからスタートということか。本書は、生活と美について考えるきっかけを与えてくれる一冊だ。 
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