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○1899『謎解き ヒエロニムス・ボス』○

 『謎解き ヒエロニムス・ボス』
著者名:小池寿子 出版社:新潮社 文責 美術 木村顕彦

 本書は、新潮社の「とんぼの本」シリーズの一冊である。
 カラー図版と、わかりやすい解説により、画家ヒエロニムス・ボス(1450-1516)の作品や人生についてまとめられている。ボス入門編には、本書は最適だ。
 まず、年譜。それによると「1502-1503」の頃に、ボスが「市の高額納税者のリストに名が載る」とある。500年以上前から長者番付のようなものがあったことにも驚くが、この事から、当時のボスがいかに売れっ子の画家だったかを伺い知ることができる。
 しかし、そうかと言って、ボスが当時の大衆から親しまれた画家だったかというと、そうではないようだ。本書には次のような記述がある。
 「そもそもボスの真作を目にできた人はハプスブルク家の人間以外ほとんどいませんでした。」
 さらに記述は続く。
 「次にボスが再発見されるのは、約350年後、その現実派離れした幻想世界がシュルレアリストたちの目にとまる、20世紀を待たねばならなかったのです。」
 つまり、当時は大金持ちの人しかボスの画を見たことはなかったということだ。ちなみに、「次にボスが再発見されるのは、約350年後」という理由は「宗教改革とそれに伴う聖像破壊運動」によってボスの作品が人々の「忘却の彼方へと追いやられ」たため。
 以上の経緯を踏まえてみると、本書タイトルにある「謎解き」の意味が見えてくる。
 ・・・知っているようで、私はボスについて何も知らなかった。まさしく、謎解きのために本書をめくっていった。
 まず、ボスの真作が20点ほどしかないということに驚いた。
 本書には、それら20点が収蔵されている美術館の世界マップが収録されているので、詳しくはそれを見ていただきたいのだが。もっと多く作品が残っていると思っていた。
 三枚つなぎの作品を一点として数えている、というのも数の少なさの理由だが、それにしても少ない。
 美術の世界において、現存作品数が少ないといえばフェルメールばかりが取り上げられるが(真筆30点)、それよりもボスの方が少ないという事だ。加えて、現存する素描の数。本書によると「現在、ボスの真作と見なされている素描は全部で8点」とある。タブローよりも素描の数の方が少ないとはまたしても驚き。
 しかしながら、工房や弟子の作も含めると、「“ボス風”の作品は実にオリジナルの10倍以上、250点以上が現存すると言われている」とあるので、それも記憶に留めておきたい。
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