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○1917『キャパへの追走』○

 『キャパへの追走』
著者名:沢木耕太郎 出版社:文藝春秋 文責 美術 木村顕彦

 本書のカバーは、黒色だ。
 タイトルに「キャパ」の名が記されていることから、白色カバーの『キャパの十字架』(2013年に司馬遼太郎賞受賞)の続編を思わせる装丁だ。
 だが、本書の内容を読むと、そうではないことに気付く。
 「キャパが撮った世界の各地を訪れ、同じようなアングルで写真を撮る、そしてそこでの経験をキャパの人生と絡めながら短いエッセイにまとめる。それは足掛け四年に及ぶ長い連載になり、回数も四十回を数えるに至った。」
 本書「はじめに」にそう書いてある。雑誌『文藝春秋』誌上のグラビア連載。それが本書『キャパへの追走』の内容だ。
 さて、それに対して写真家・ロバート・キャパ(1913-1954)が撮影した「崩れ落ちる兵士」という写真についての真実を求めて取材をしたのが『キャパの十字架』だ。
 つまり、順序的には『キャパへの追走』がまず先に大元(おおもと)としてあり、そのなかの一つである「崩れ落ちる兵士」への論考が『キャパの十字架』が独立して一冊となったというのが事実のようだ。ただし、著者の沢木耕太郎(1947-)の中では、『キャパの十字架』の執筆構想は、雑誌連載前からあったようで、その詳細については本書「はじめに」をお読みいただきたい。
 さらに、いまさらながら前著『キャパの十字架』について言及する。それについては私はこの書評の場でも取り上げたし、マスコミ界でも大きな話題となった。読んだ時には、単純な私は沢木の説に賛同したが、どうやらもう少し慎重に議論を重ねた方がいいのではという意見もあるようだ。
 本書『キャパへの追走』に話題を戻そう。
 沢木が「世界の各地を訪れ」、キャパと「同じようなアングルで写真を撮る」。キャパの撮影時から長い時間を経ているため、それは難しい作業だったことだろう。あくまで、追体験ということが目的であり、そして、沢木によるエッセイに注目して本書を読んでいただきたいというのが私の感想だ。 
 連載時の文章に加え、第一章「旅するキャパ」という文章も加筆し、ロバート・キャパについて知らない方でも本書を楽しめる構成。『キャパの十字架』と併せて読んでいただきたい一冊だ。
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