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○1924『鬼哭の島』○

 『鬼哭の島』
著者名:江成常夫 出版社:朝日新聞出版
文責 美術 木村顕彦

 本書は写真集である。
 タイトルには、「鬼哭」という、聞き慣れない単語。
 本書まえがきに、その単語について触れている箇所がある。それによると「鬼哭」とは、「中国・唐の時代、文人・李華が戦場で逝った兵士たちを弔う文中に記した」「古語」らしい。
 そんな「鬼哭」の「島」。
 本書における「鬼哭の島」は、太平洋戦争が展開された南の島々を指す。そして、本書に収めれている写真群は、その島々に残る、日本兵による争いの残骸と、現在の風景だ。
 ラバウル、レイテ島、ルソン島・・・全15箇所で撮影された写真と、それぞれの地での戦争についての解説文。それに加えて、兵士として戦争に赴いた生還者へのインタビューも本書では収録されている。
 本書は2011年刊行。2004年あたりから撮影された写真がまとめられている。
 それらの写真はカラーとモノクロの両方があり、ランダムに並ぶ。写真集において、そういう例は多くはないと私は感じた。
 しかしながら、撮影されたモチーフによって、見事にカラーとモノクロが分けられており、江成常夫の思考がこちらにも伝わってくる。
 モノクロームでの戦場の記憶。それと、南の島の色鮮やかな花や、風景。その対比が、見る者の感情を揺さぶる。
 先述の、戦争生還者へのインタビューについても、読んでいて思うところが多い。
 「(略)『ここでは言いたくねえ、家の者にも誰にも話したことねえんだ』、そう言葉を伏せながらも、心の奥の苦しみを吐き出すように告白した。」(ぺリリュー島での戦闘を経験した富安博氏の言葉)
 「(戦争で)亡くなった人たちのことを思えば、人前なんかに出られない。そう言って電車に乗ることも、車で出かけることもありませんでした。」(ルソン島での戦闘を経験した佐野満寿二さんの戦後を語る、妻・緑氏の言葉)
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