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○1938『あん』○

『あん』
著者名:ドリアン助川 出版社:ポプラ社 文責 美術 木村顕彦

 本書はポプラ文庫の一冊である。
 2015年5月。本書小説を原作とした映画が公開された。
 私はその映画を観ていない。ある映画を観に行った時に、映画『あん』の予告編がスクリーンに流れ、その存在を知っただけだ。
 しかしながら、その予告編を観ただけで、映画『あん』ならびに原作小説が何を訴えたい作品なのかが伝わってきて、胸が震えた。
 その時点で、本書(原作小説)は読んでいなかったが、そういう小説を映画化するとは、この国もまだまだ捨てたものではないと感じた。
 そんな経緯によって、手に取った本書。
 私が手にした文庫版は、映画化もあいまって、本来のカバーの上に、さらにカバーサイズ大の帯がかけられていた。
 本来のカバーは、木内達朗によるイラスト。これが爽やかで、とてもいい。どら焼きを手に持つ、女子中学生を描いたものだ。
 どら焼き。
 『あん』というタイトルは、どら焼きのあんの事を指す。
 指の曲がった、徳江という高齢の女性が、千太郎という男性が切り盛りするどら焼き屋で働きたいと申し出ることから物語は始まる。
 徳江には、ある秘密があった。
 それは、ハンセン病の患者だったという過去。
 本書を読みながら、ハンセン病について、ひいては差別についてはもちろんのこと、ものづくりとは、人のために仕事をするとは一体どういうことなのだろうと、私は考えを巡らせた。
 文体については、とにかく読みやすい。著者のドリアン助川が、読者にわかりやすく読みやすくという事を意識しながら小説を書いている姿勢が伝わってくる。菓子づくりやハンセン病療養所についてのどれほど取材をした上で本書を執筆したかについても、本書を読めばわかるはずだ。
 最後に紹介したいのは、文中に登場するセリフ。それは、「いつも運命は厳しいですけどね」という千太郎(店長さん)に対して、徳江が言った言葉だ。
 「なんの運命よ。運命なんて、簡単に言わない方がいいよ、店長さん。」
 ・・・多くの人に知っていただきたい内容。そして、読んでいただきたい小説だ。

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