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○2056『I.W―若林奮ノート』○

『I.W―若林奮ノート』
著者名:若林奮 出版社:書肆山田 文責 美術 木村顕彦
 
 難解な本というのが、世の中にある。
 例えばドストエフスキーの小説やら、宮澤賢治の詩(心象スケッチ)やら、理数系の専門書やら。
 だが、それらの本にしても専門用語を知っていれば理解できたり、また、詩であれば、たとえ難解に感じながらも語感のリズムを楽しむものとして捉えれば、どうにか読むことができるだろう。
 さて、それをふまえて、本書の紹介である。
 本書は、私がこれまで読んだ本の中で、最も難解だと感じた一冊だ。
 正直に言うと、いま現在でも、自分が本書の内容を理解しているとは言えない。
 著者は、若林奮(1936-2003)。日本を代表する彫刻家であり、高校の美術の教科書にも作品図版が多数取り上げられている人物だ。
 私は、若林の彫刻作品に強く惹かれている。何がなんだかわからない作品ながらも、ここ10年ほど、若林の作品が自分の頭から離れた事がない。
 本書は、その若林による芸術論(覚え書き)である。尊敬する彫刻家の著作なのだから、当然そこには素晴らしい事が書かれているのだろうと思い本書を手に取って読んだのだが、これがまた、さっぱり理解できない。というより、内容が、全く頭の中に入ってこない。
 著者のことを尊敬していて、文章は日本語で書かれていて、しかも、専門用語ばかりが登場するわけでもない。それなのに内容を理解できないというのは何とも不思議な体験である。
 若林の作品が気になっているこの10年。私は何度も本書を開いた。いまの自分ならば理解できるかもしれない、という期待をもって。…だが、理解しきれない。その繰り返しだった。
 書評を書こうにも、理解できないのだから書けない。
 だが今回、思い切って本書を取り上げたのには理由がある。
 それは、最近(2015年11月)、テレビ『日曜美術館』(Eテレ)で、若林奮の特集が放送されたからだ。
 このテレビ放送により、これまで以上に若林奮という彫刻家の偉大さが多くの人たちに知れ渡ったことと思う。そして、そんな今こそ本書の、内容とまで言わずとも、存在くらいは紹介しようと思い、取り上げることにしたわけだ。
 もしかして、私にとっては難解でも、他の人にとってみればそうでもないかも知れないと思いつつ。本書から内容を引用紹介(「」が引用部分)。
 「方向性のある立体、或は方向付けを試みる者と空間の関係には必然的にそこに存在する無数の断面の重なりを想定することになる。それらは幾重にも重なって私に向い合う。(以下略)」
 …「方向性のある立体」という、書き出しからして、理解できない。
 「土地についての関心は、まず、土地が、物を支えているというところからはじまる。(地表面は、規準として有効なものであるが、一度そこからはなれきって眺める時、単なる表面として、しかし、明瞭な性格を持った表面である様である。)(以下略)」
 …「明瞭な性格を持った表面である様である。」と言われても…。やはり、何度読んでも理解しがたい。
 ただし、思う。言葉にし難いことを、それでも若林は言葉にしようとしたのだろう、その事は伝わってくる一冊だ。
 
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