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○2060『貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記』○

『貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記』
著者名:柳美里 出版社:双葉社 文責 美術 木村顕彦

 本書副題は「芥川賞作家困窮生活記」。
 芥川賞作家であっても、受賞後にヒット作が出なければ困窮にも陥るだろう。または、芥川賞作家とは言っても名前が一般的に知られていない方もおられるだろう。そう思いながら、本書の著者名に目をやる。
 柳美里(1968-)。『家族シネマ』や『命』のヒットで知られ、私でも名前を知っている小説家ではないか。
 出版不況と言われ、最近では作家の収入も少なくなっているとは思っていたが、柳美里でさえも生活に困窮していたのかと驚く。
 それでも、実際に読んでみればそんなに悲壮感が漂うような状況ではないかもしれないと思いつつページをめくり始める。
 …例えば、貴金属買取の店に行き、自分の貴金属を売りに行くエピソードが登場する。
 「査定テーブルは衝立の向こうにあり、衝立には、女性店員が折り紙で切り抜いたであろうカイトール(木村註・貴金属買取専門店の名前)のロゴと、ピカチュウに激似のキャラクター『カラットくん』が貼り付けてありました。」
 悲壮感からにじみ出てくるおかしみに、苦笑してしまう。
 それだけでなく、彼女がひどい鬱状態に襲われていることも本書は伝えている。  
 そしてとどめをさすかのように、本書の内容を連載している雑誌『創』の、原稿料未払いの問題。
 生活困窮について書いている雑誌が、作家をさらに貧乏にしているという皮肉!こんな事が現実にあるのだろうか。
 ちなみに本書によると、ベストセラー『命』(新潮文庫)の「稿料と印税のほとんどは(東由多加の癌闘病やお葬式やお墓にかかった)借金の返済に充てた」とある。
 世間が想像する芥川賞作家・柳美里と、実像の彼女。本書を読めば、たとえ著名人でも実生活は大変な場合があるということがわかるはずだ。 
 
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