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○2148『岡村昭彦の写真 生きること死ぬことのすべて』○

『岡村昭彦の写真 生きること死ぬことのすべて』
著者名:岡村昭彦 出版社:美術出版社 文責 美術 木村顕彦

 本書は、東京都写真美術館において2014年7月から9月に開催された「岡村昭彦の写真 生きること死ぬことのすべて」展に併せて出版された写真集である。
 岡村昭彦(1929-1985)。写真家。
 本書収録写真のほとんどはカラーだ。戦場カメラマンとしてベトナム戦争を撮影した一連の写真のほか、1980年代の中国やモンゴルの写真もある。
 まず、カラー写真ということについては、本書に寄稿している戸田昌子(写真史研究者)による次のような記述が興味深い。
 「岡村のカラーはむしろ、テレビ画面のカラー画像と比して考えられるべきではないだろうか。」
 「(略)岡村は、35ミリと105ミリという、あくまで戦場の異常さを強調しない自制したレンズの選択を行い、テレビ画面と同じカラー写真を試みていくのである。」 
 また、岡村を知らない人にとっては、巻末にある金子隆一(東京都写真美術館学芸員)による「『写真』は誰のものか-岡村昭彦の作家性-」という文章が、よくまとまっているのでぜひ読んでいただきたい。
 そこには次のようにある。「」は引用部分だ。
 「岡村の写真に対してよく言われることとして『下手な写真』というものがある。」
 にも関わらず、東京都写真美術館では「28点収集している」。
 その理由について、次のように続く。
 「(略)岡村の写真はあきらかにある種の弱さを持っているといってもよいだろう。にもかかわらず、一番に収集対象としてあげられたは、その先駆性によっている。」
 それは「ベトナム戦争をいち早く取材し、そして『LIFE』という60年代当時もっとも権威のあるグラフ雑誌で特集され」たという岡村の「先駆性」である。
 一番の早さで行動を起こせば、どんな人でも有名になれるのか、という批判が聞こえてきそうだが、それは違う。
 行動が早さには、思いの深さが作用しているのである。
 加えて、先述の戸田の文章にあるように、「テレビ画面と同じカラー写真」を、岡村が目指していたとしたら、彼の写真を「下手」と言う事がいかに的外れなことかもわかるだろう。
 戸田と金子の文章だけではなく、肝心の岡村昭彦の写真については、是非実際に本書を通じてご確認いただきたい。
 
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