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○2165『人生に美を添えて』○

『人生に美を添えて』
著者名:大村智 出版社:生活の友社 文責 美術 木村顕彦

 本書は、月刊美術雑誌『美術の窓』(生活の友社・刊)に連載された美術エッセイを単行本化したものである。
 著者は、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した化学者・大村智(1935-)。彼のノーベル賞受賞をきっかけに、本書もまた注目された。
 彼は美術を愛好している。本書を読んでいただけたらわかるが、特に女流画家に対する支援ならびにコレクションは特筆すべきものがある。その熱意は、山梨県に「韮崎大村美術館」を建てるほどである。 
 さて、本書に関して言えば、小杉小二郎(1944-)のカバー絵と挿絵が彩りを与える(私の手許にある雑誌『月刊美術』2005年10月号において小杉と大村の対談が掲載されていることからも、両者には強い絆があることがわかる)。
 個人的には、文中の「私が子供の頃、小学校の教師をしていた母は、当時流行っていた『情操教育』に熱心でした。」という記述が心に残った。
 大村は特に意識して書いたわけではないだろうが、彼が言うように「情操教育」は一時の流行だったのかと思うと、美術教師である私としては複雑な心境になる。
 また、「有名な『ひまわり』は、アムステルダムのゴッホ美術館も行って見ましたが、アメリカのフィラデルフィア美術館の『ひまわり』の方がよかったです。」という記述も印象深い。
 その記述から、大村が本当に絵を好きなんだということがわかる。何気ない文章だが、こういう風に自分の意見を言うことは、しっかりとした審美眼がなければできないことである。なぜなら、有名な画家(今の話で言えばゴッホ)の作品ならばどれでも同じようにいいと思い、自分なりの優劣をつけられない人が多いからだ。
 理系の権威が、かくも美術と深いつながりを持っていることが、私には何よりも嬉しい。
 活きたお金の使い方と、時間の使い方(自らの専門分野の研究だけでなく、それ以外のことについても興味を持ち、時間を使うこと)についても、学ぶことが多い一冊だ。
 
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