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東奥義塾高等学校 公式ブログ

○2168『だれでも知っているあの有名な ももたろう』○

『だれでも知っているあの有名な ももたろう』
著者名:五味太郎 出版社:絵本館 文責 美術 木村顕彦

 今から数年前。秋田県立近代美術館(秋田県横手市)において五味太郎展を鑑賞した時のこと。
 その展覧会で、日本を代表する絵本作家・五味太郎(1945-)の絵本原画の美しさに感嘆しながら、ある一つの作品に目が行った。
 それは、誰でも知っている昔話である桃太郎をテーマに描かれた絵本だった。本書である。
 原画に添えられているテキスト部分を読みながら、思わず笑ってしまう。
 それは、桃太郎の物語は超有名なので大まかなところは「だれでも知っている」ことを大前提にして、五味による演出が加えられた「ももたろう」だった。
 例えば物語前半部分。桃から生まれた主人公・桃太郎について、次のような記述がある。
 「(略)それはともかく、その有名なももたろう、おじいさんおばあさんにとてもたいせつにかわいがられて、すくすく大きくなったということは有名です。みんな知っています。」
 その次のページ。こんな風に続く。
 「でもじつは、ももたろうがすくすく育つのをお手伝いした人は、ほかにもたくさんいました。近くのおねえさんやお医者さん、先生やおまわりさん、お店のおばさんや工事のおじさん、それに子どもたち、などなど、ほんとうにたくさんいました。」
 さらに次のページ。
 「あまり有名ではありませんが、ほんとうです。おじいさんおばあさんだけでは、そうすくすく育つものではありません。」
 ・・・と、こんな調子で、鬼ヶ島の話まで続いていく。
 私は美術館でその原画を見て、呆然としてしまった。
 予定調和を嫌い、読者を子ども扱いしない姿勢。
 知っているということは何なのだろう?何をもって人は「知っている」と言いうるのか?知ったかぶりをすることや、知識を披露することに対する疑いや、その行為のかっこ悪さ。そんなことまで考えてしまった。一体、何歳くらいの子どもに読ませればいいのだろう、と思ってしまう素晴らしい絵本である。
 
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