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〇2178『最高に美しいうつわ』〇

『最高に美しいうつわ』

著者名:SML(監修) 出版社:エクスナレッジ 文責 美術 木村顕彦

 「うつわ」をつくる現代工芸作家たちの想いに触れられるこの書籍。ラインナップには、陶芸作家が多い。
 紹介したいのは、例えば次のような記述。
 「工芸の技術を磨くには、値段を落とすこと」
 島根県にある出西窯の多々納真(1959-)の言葉だ。価格の安いものを、数多くつくることで、工芸の技術が磨かれるという、彼のその言葉の真意は、本書を読んでいただけるとわかるだろう。出西窯を(5人の幼なじみによる共同で)築いた父・多々納弘光(1927-)の精神が、息子にも着実に受け継がれていることが伝わってくる。
 その他、平山元康(1970-)の「師匠がつくったものと、自分がつくったものでは表面のテカリが違うんですよ」という言葉にも感じ入るところがあった。
 陶器の「表面のテカリ」と言えば、誰しもが釉薬の濃さや種類、もしくは焼成によるものかと思うだろう。
 だが実際はそれだけではなく、成形の段階からの違いが、表面に現れるのである(これは理屈では何とも理解しがたいのだが)。
 例えば私は、『季刊 銀花』75号(1988年発行・文化出版局刊)誌上に掲載されていた鯉江良二(1938-)の作品写真図版を見た時にそのことを痛感した。その他、実際に見て、良いと思う器は、確かに表面のテカリが違うのだ(しかも、テカリといっても、新しいものだからという意味でもないので、なおさら理解していただくのは難しいかもしれない)。
 本書は、そんな作家による言葉のほかに、写真図版によって数々の器が紹介されている。
 私が本書において気に入ったのは、宮岡麻衣子(1974-)の「人物文小皿」だった。シンプルに描かれた人物文の絵がいい。
 一時期、若手の陶芸作家といえばオブジェ焼き制作に走るものが多かったようだが、再び、器をつくる作家が増えているように思う(感覚的に言えば、2000年代に入った頃からだろうか?)。そんな「うつわ」の魅力を、作り手の魅力とともに伝える一冊だ。 


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