ToO Gijuku Topics(東奥義塾)

東奥義塾高等学校　公式ブログ

『よるのむこう』

著者名：nakaban　出版社：白泉社　文責　美術　木村顕彦

　本書はイラストレーターnakaban（1974－）による絵本である。
　物語というよりは、情景を伝える作品だ。
　nakabanのイラスト作品のファンである私は、内容云々に関係なく本書を手に取った。
　本書の絵は、色彩が濁り、淀んでいる。だがそれは、決して悪いことではない。
　例えば本書に登場するピンク色。…ピンク色とはいうものの、ピンクとも、赤とも、赤紫とも言い切れないその色彩はnakabanにしか描けないように感じる。
　もしも、本書の色彩を好んで眺める子どもがいたならば、それはかなり渋めの子だ。
　大人が、夜に読むような一冊である。