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東奥義塾高等学校 公式ブログ

○0366『エスペラント』

『エスペラント』
著者名:田中克彦 出版社:岩波新書 文責 国語 坂本 幸博

 現在、小学校への英語教育の導入が行われようとしている。日本ではこれまで基本的に中学入学と同時に外国語(ほとんどの場合英語である)に触れ、そこで外国語に対する興味・関心を持つ一方で「言語の壁」というものを実感してきたといえる。ここでの「言語の壁」とはいわゆる「外国語が苦手」という意味ではなく、多言語の分立、すなわち言語が数多く存在するが故の、相互理解の障壁である。
 英語が「世界共通語」といわれているが、母語話者が存在する言語を「世界共通語」にしてしまうと、いわゆる「パワーバランス」に影響を与えかねない(事実、現代社会において、英語を母国語とする国の発言は大きな影響を与えている)。
 もし仮に、母語話者がいない言語が存在し、それが「世界共通語」になれば、そういった問題は起こらない。例えば「エスペラント」のように人工的に作り出された言語であれば、である。エスペラントは必ずしもそのような視点のみで作られた言語ではないが、そうした一面を持っているのも確かである。
 エスペラントはポーランドの医師、ザメンホフが作り出した言語である。その名はフランス語の「エスポワール(希望)」やスペイン語の「エスペランサ(希望する人・物)」という意味から付けられている。つまりザメンホフは「人類の希望の言語」という意味でその名を付けたのである。その構造は単純(語形変化が類推しやすい)であり、覚えやすい言語といえる。
 現代の日本人にはほとんど知られていないが、日本でもかつて、二葉亭四迷(入門書まで書いている)や山田耕筰が学び、新渡戸稲造や柳田国男は共同で国際連盟に働きかけ、世界中の公立学校でエスペラントを教えるように決議を求めているのである。日本でもこのように扱われていたという事実はぜひ知っておくべきである。
 当該図書は、エスペラントの入門書ではないので、読んでも話せるようにはならない。著者はこの本を読むことで、言語とは何であるか、我々は言語をどのように使用していくべきかという問題を考えるきっかけにしてほしいと考えているのである。

学校所在地
036-8124               青森県弘前市石川長者森61-1  東奥義塾高等学校 TEL:0172-92-4111 FAX:0172-92-4116

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