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○0384『私の愛した勝負師たち』

『私の愛した勝負師たち』
著者名:内藤国雄 出版社:毎日コミュニケーションズ 文責 国語 坂本幸博

 現在、71歳の現役最年長将棋棋士である内藤国雄九段が、これまでふれあってきた将棋棋士との交流を情緒豊かに描いたエッセイ集である。
 内藤はプロ棋士として活躍する一方、「おゆき」で歌手としてデビューし、大ヒットをとばしたという異例の棋士である。将棋の腕はもちろん一流であり、その棋風は「自在流」と呼ばれるように、自由自在に盤面の中を駒が飛び交う華やかで軽快なものである。特に「相懸かり戦法」を得意とし、現在最先端の戦法の一つである「8五飛戦法」の基盤となった「空中戦法」を作り出した人物として知られている。
 当該図書では10人の棋士とのやりとりが描かれている。既に鬼籍に入っている人物では、「王将」でおなじみの坂田三吉、内藤の師匠であり、坂田の弟子であった藤内金吾、将棋の鬼と呼ばれた升田幸三などが登場する。
 その文章を読むだけで、当時の様子が容易に想像でき、厳しい世界で生きる男達の様子に心をうたれてしまう。プロ棋士とは単に「将棋の強い人」でははなく、人間味あふれたすばらしい人物(聖人君子という意味ではない)であることをうかがい知ることができる。
 現在も活躍しているプロ棋士の中からは、自身の孫弟子にあたる谷川浩司、現役最強を噂される羽生善治が登場する。谷川は同じ関西出身ということもあり、温かい視線を感じることができるが、羽生に関しては、結構厳しい視点でその筆を進めているように感じる。
 このことは内藤自身、まだまだプロ棋士としての誇りを捨てていないことを意味しているのではないだろうかと思われるのである。見方によっては、羽生に対するライバル心の表れといえるのではないだろうか。
 だからといって、谷川を意識していないかといえば、そういうことではないだろう。将棋の世界は角界と違い、同門同士の対局も容赦なく組まれるし、師匠と弟子の対決というのもあり得るのである。かつて名人戦において師匠である大山康晴対弟子の有吉道夫の対局も行われている。そうした状況からも、当然谷川に対してもまだまだライバル心は捨てていないはずである。
 当該図書は将棋の素養の有無にかかわらず、楽しめる内容となっている。棋士達の人間模様に触れることによって、将棋に興味を持つきっかけになればと思っている。


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