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○0414『甲賀忍法帖』

『甲賀忍法帖』
著者名:山田風太郎 出版社:講談社文庫 文責 国語 坂本幸博

 山田風太郎の「忍法帖もの」の第一作目である。その内容は1958年に書かれたとは思えないほど、時代を先取りしている。特殊な能力をもったものたちが戦いを繰り広げるという、現在の漫画やゲームの始祖といえる存在であり、後の忍法帖シリーズにも大きな影響を与えた作品である。
 登場する忍者は、「手足が自在に伸びる」、「壁に潜り込み、相手に気付かれずに行動する」、「全身の体毛を自在に操る」、「毒の吐息をはく」など、まさに人外の力を持っている。現在「週間少年ジャンプ」に連載されている人気作品「ワンピース」に登場する、「悪魔の実」を食べた「能力者」たちは、まさしく当該図書に登場する忍者たちであるといえる。
 時は江戸、甲賀卍谷と伊賀鍔隠れに潜む忍者集団は、ともに服部半蔵に率いられているものの、お互いをライバル視し、殺し合うことも辞さない、まさに「天敵」同士である。
その二つの集団の頭領が突然、駿府城の徳川家康の前に呼び出される、そこで、双方から十人ずつ忍者を出し合い、殺し合いをし、その勝敗によって、徳川の跡継ぎを決めるということを申し伝えられる。それぞれの頭領である甲賀弾正と伊賀のお幻は、かつて愛し合っていたが、ある誤解がきっかけでお互いを憎み合っていた。家康から話を受けたとたんに死闘を始め、ついには相打ちとなってしまう。そして、かつて、愛し合ったもの同士の死体は、寄り添うようにしながら、川を流れていくのである。
 そんな中、忍の里では二人の愛し合う男女が、周囲を気にしながら寄り添っていた。弾正の孫である弦之介とお幻の孫である朧である。この恋仲である二人の縁組みが済めば、卍谷と鍔隠れの確執も解け、平和な日々が訪れるはずだったのである。愛し合う二人はおのれの意思とは関係なく、この争いに巻き込まれていくことになるのである。
 漫画やアニメーション、ゲームに慣れ親しんだ世代は、どんどん読み進めていくことができるだろう。どうしても文章が苦手という人は、「バジリスク~甲賀忍法帖」として、漫画化、アニメ化されているので、そちらから入るのもよいと思われる。
 この作品を読んでいくと「川」がある重要な役割を果たしているのではないかと思われてくる。冒頭のシーンでも、弾正とお幻が死して後、寄り添うように川を流れていくが、このシーンを彷彿とさせる場面が、この後何度か登場することになる。これから当該図書に触れようとする人は、ぜひ注意して読み進めてほしい。
 時代をこえた良作であるといえる。

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036-8124               青森県弘前市石川長者森61-1  東奥義塾高等学校 TEL:0172-92-4111 FAX:0172-92-4116

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