ToO Gijuku Topics(東奥義塾)
東奥義塾高等学校 公式ブログ

○0456『考えないヒト』

『考えないヒト』
著者名:正高信男 出版社:中公新書 文責 国語 坂本幸博

 まず書名の「ヒト」という表記に目がいく「人」がいるはずである。「人」ではなく「ヒト」と片仮名で表記する意図はどこにあるのだろうか。一般に「動物種としての人間」を表す場合、ヒトと片仮名表記するので、ここでもその形式に則っていると考えて間違いないであろう。つまり、著者は当該図書の中で人を動物種としてとらえているのである。
 「人間は考える葦である」ということばにもあるように、人間とは思考する動物なのである。ヒトが考えなくなるということは、人間であることを放棄していることになる。事実、現代人は「考える」機会も少なくなっているし、考えるということをしていないと推察される行動をとる人物も多くなっているように思われる。
 著者はこの背景に情報化社会の存在があると考えている。情報が氾濫する現代社会、インターネットから多くの情報を手に入れることができる。その際、手間はほとんどかからないため、我々は安易に情報だけを求めてしまう。パソコンでインターネットを活用している分には、外出などでパソコンの前を離れれば、そこから脱することもできる。しかし、現在、携帯電話からも簡単にインターネットに接続できるため、24時間、どこにいてもインターネットから情報を得ることができるのである。
 事実、食事中や運転中でも携帯電話を手放さず、常に手にしている人を見る機会は少なくない。そうした人たちはある意味「ケータイ中毒(あえて片仮名表記をする)」になっているのである。そのように、受け身の形で情報を受け続けていると、自身で考えるという機会は少なくなっていくであろう。さらに、そうしているうちに「考える」ということ自体ができなくなってしまっても、何の不思議もないのである。
 そうして、「考えないヒト・考えられないヒト」が増えた社会というのはどうなってしまうのであろう。社会は進歩しているはずなのに、そこで暮らすヒトはどんどん退化してしまうことになるのである。
 そうならないためには、他者から与えられるものに頼るのではなく、ゆっくりでもよいので、自身で考え結論を出すということを心がけるべきである。現代社会は、そういった危うさをも抱えているのである。

最新記事
学校所在地
036-8124               青森県弘前市石川長者森61-1  東奥義塾高等学校 TEL:0172-92-4111 FAX:0172-92-4116

東奥義塾

Author:東奥義塾

AKB48の渡辺麻友の3rdシングル特典DVDに本校制服が!!

この公式ブログが「あおもりICTコンテスト2010(学校Webサイト部門)」で「最優秀賞」!!

東奥義塾個人情報保護方針→こちら

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

08月 | 2017年09月 | 10月
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30