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○0459『ボヴァリー夫人』(上・下)

『ボヴァリー夫人』(上・下)
著者名:フローベル・伊吹武彦訳 出版社:岩波文庫 文責 国語 坂本幸博

 フランス文学の巨匠、フローベルの代表作であり、写実主義文学の礎となった作品である。雑誌に連載された直後、1857年に風紀紊乱(ふうきびんらん)の罪で起訴されたが、裁判で無罪判決を勝ち取り、同年に出版されると瞬く間にベストセラーとなった。世界中の多くの作家に影響を与えた作品であり、以前、書評で紹介した『女の一生』の作者モーパッサンも大絶賛している。そして、モーパッサンはフローベルを師とも仰いでいる。
 その内容は、開業医シャルル・ボヴァリーの妻であるエンマ(訳者によってはエマと表記される)が、不倫や散財などの放蕩を繰り返し、絶望の果てに砒素を飲んで自殺を図るという話である。
 エンマは修道院を出た夢見がちな少女であり、ロマンチックな空想に浸ることが好きであった。結婚後、自身の理想である情熱的でドラマティックな生活を望むが、それがかなうことはない。そうした生活を続けているうちに、資産家のロドルフと知り合うきっかけが訪れる。エンマはロドルフの都会的で世慣れた様子に惹かれ、誘われるまま乗馬について行き、そのまま森の中で体を許してしまうのである。その後、商人のルウルーと知り合い、贅沢品に手をつけるようになる。さらに、エンマはロドルフに駆け落ちを迫るが、それがきっかけでロドルフには捨てられてしまう。
 ロドルフに捨てられたエンマはふさぎがちになってしまう。それを心配したボヴァリーが気晴らしのためにルーアンに観劇にいくことを勧める。すると、そこでかつて惹かれ合った仲であるレオンと再会するのである。再会したエンマとレオンはお互いの情熱を復活させ、二人は逢瀬を重ねることになる。
 そうした生活の中で、エンマは贅沢な暮らしのために借金を重ねていく。そして、とうとう裁判所から財産差し押さえの通知が来るまでになる。そこで、レオンやかつての不倫相手ロドルフに助けを求めるが、両者ともにエンマに救いの手はさしのべず、エンマは絶望の果てに砒素を飲んでしまうのである。
 この作品の主人公はタイトルや内容から考えるとエンマであろう。しかし、この作品はエンマが死んだ後、文庫本で訳30ページほど話が続き、ボヴァリーが死に、娘が遠い親戚に引き取られたところで終了している。とても難しい内容の小説ではあるが、こうした部分にも、その読解のヒントが隠されているように感じられてならない。フローベルはこの作品を通して、我々に何を訴えたかったのであろうか。

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