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○0594『オネーギン』

『オネーギン』
著者名:プーキシン 出版社:岩波文庫 文責 国語 坂本幸博

 「オネーギンの恋文」として映画化もされているプーシキンの代表作の一つである。
 かつて社交界の寵児であったオネーギンに、田舎貴族の娘であるタチヤーナが恋をすることで話が展開していく。しかし、様々な原因による行き違いから、結局のところは結ばれることがないのである。一読しただけでは、純情可憐であり、天真爛漫、自然に囲まれてのびのび育ったタチヤーナを袖にするようなオネーギンの態度に不快感を覚え、逆に、最後の場面で、すがりつこうとするオネーギンを突き放すタチヤーナの態度に爽快感を覚えるような気分になる。しかし、ことはそう単純ではないようだ。そこにはプーシキン自身におこった出来事や、当時の文明批評などさまざまなことが見て取れるのである。
 プーシキンの研究者として鳴海完造という人物がいる。それほど有名ではなく、知る人ぞ知るという存在ではあるが、この方、なんと黒石市の人である。私自身、この小説の後書きを読むまで、その存在すら知らなかったことを恥ずかしく思う一方で、どういう人物であるかとても興味がわいた。自宅には、その蔵書がぎっしり横積みされており、その一冊一冊に厳重にカバーが掛けられているという。そしてそのカバーには克明な書体で、その書名が刻まれているのだという。彼をよく知る人は「鳴海さんは書痴だ」というそうである。「書痴」とはその人の造語であろうか、それとも存在する語なのであろうか、知識の乏しい私には知るべくもないが、そのことばの持つ不思議な魅力が、すぐさま私の胸を覆ったのである。
 私自身、書痴と呼ばれるような人物になりたい。しかし、そのためにはまだまだ読書量が足りないであろう。たぶん、これから一生のかなりの時間を読書に費やしても、その「高み」に到達できるであろうか。書痴を「高み」と表現することについて、さまざまな意見があろう。また、読書とは単純に「量」の問題であるのかということもいえよう。この書評に目を通してくれた人は、そうした点も考えてほしいと思う。
 黒石市の人はもちろん、その周辺地域の人も、鳴海完造という人物のことを覚えておいてほしいと考える。


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