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○0602『グラスホッパー』

『グラスホッパー』
著者名:伊坂幸太郎 出版社:新潮社 文責 理科 井上嘉名芽

 本書は第132回直木賞にノミネートされた作品である。妻を殺した男に復讐しようと、職を辞し、男の父親が経営する会社に契約社員として入った鈴木。ところが、自分の目の前でその男が車に轢かれる。「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業だった。命じられるままに押し屋を追った鈴木だが、押し屋に温かい家庭があることを知り、その居場所を上司に報告できなくなってしまう。一方、自殺専門の殺し屋・鯨は過去を清算するために、ナイフ使いの殺し屋・蝉は手柄を立てるために、押し屋を探していた。
 文章中に「殺し」の話が何度も出てくるが、筆者は人間を「死ぬ」のではなく「破壊」される対象として描いている。そうすることにより、人間の死の意味を無形化している。『グラスホッパー』という題名は、都市で暮らす人間はバッタの「群集相」(生物学用語では「群生相」)に似ていることからきている。群集相のバッタは生き残りのために「慌ただしくなり、凶暴になる」。それと人間は同じだという。この環境要因によって変化する人間という見方は、人間を世界の中心として見るのではなく、一つの構成要素、「部分」と見なすという考えを示している。だからこそ『グラスホッパー』では、人間は淡々と「破壊」されるのである。
 なお、学名:Oxya japonica、和名でいうと「ハネナガイナゴ」は英名を「Japanese grasshopper」という。英和辞典で「grasshopper」を調べると、草食の直翅類昆虫の総称(バッタ・イナゴ・キリギリスなど)。


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