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○0609『20世紀言語学入門』

『20世紀言語学入門』
著者名:加賀野井秀一 出版社:講談社現代新書 文責 国語 坂本幸博

 言語学は学問の中では比較的新しい分野である。もちろん、文献学や文法学の形をとってギリシャやローマの時代から存在しているし、メソポタミアの粘土板の中には、明らかに辞書と認められるものが存在する。また、世界最古の文法書はインドのパニーニが記述した『サンスクリット文法』である(紀元前四世紀ごろ)。しかし、初めて「言語学」という術語が使用されたのは、1833年であり、それ以前には認めることはできない。
 言語学は、哲学や心理学とも大きく関わっており、そうした分野を発展させていくためにも、その進歩が望まれている。また、現代社会においては「翻訳機」の開発のため、理系分野の人々が、諸言語の文法を深く学んでいるという状態でもある。
 言語学はソシュールに始まるとされる。ソシュールは「ラング」と「パロール」、「通時」と「共時」など、言語学の基本ともいえる概念を数多く規定している。ただ、彼の著作は残されておらず、その弟子達が講義をまとめた『一般言語学講義』にその思想が認められる。人によっては、ソシュールが書いたのではなく、弟子達が書いたのであるから価値がないということをいうが、問題は「誰が書いたか」ではなく、「何が書かれてあるか」である。その観点から熟読すれば、その価値が見えてくるはずである。
 言語学は「構造主義」という考え方のもので発展してきたが、チョムスキーの登場により、その流れに変化が訪れる。チョムスキーは人々がこれまで一度も聞いたことのない文を理解したり、無限に新しい文を作り出すことができるという点に注目した。そこから「生成文法」が生まれる。統語的操作を行う際にある規則を認め、それに基づいて記述する。生成文法とは、その規則をできるだけ合理的に説明することを目的としている。この理論は非常な驚きをもってむかえられ、その後、多くの研究者の間でその是非が討論されてきた。チョムスキー自身の理論もその中で、かなり変化しており、今後の動向も注目される。
 当該図書を読み進めると、言語学の誕生から現在までの流れを十分に把握できる。それに伴い、今後の言語学はどうあるべきかということを考えさせられた。私自身、言語学に取り組むものとして、熟慮していきたい。


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