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○0624『藪の中』

『藪の中』
著者名:芥川龍之介 出版社:講談社文庫 文責 国語 坂本幸博

 「真相は『藪の中』である。」ということばを生んだ小説である。現在は「真相は『闇の中』である。」と誤用されることも多いようであるが、「藪の中」が正しい。分からなくなることと闇との連想や、日本語によく現れる/m/と/b/の交替(「さむい→さぶい」「火をともす→火をとぼす」など)が影響していると思われる。
 さて、内容はある殺人事件をめぐるものである。犯人である男と殺された男の妻(乱暴されている)の証言が食い違う。さらに数人の目撃者が存在するのであるが、彼らの証言もすべて食い違っている。最後に死んだ男の霊を下ろし、巫女の口を借りて話をする(口寄せ)のであるが、なんとその話もこれまでの話と食い違いが見られるのである。
 有名な小説なので、一度は目にしたことのある人も多いはずである。この話は芥川の十八番である古典をアレンジしたものである。この作品を通して、芥川は何をいいたかったのであろうか。
 同じ事実であっても、見るものの都合や主観などで全く違った形で認識されることは、現代社会においても少なからず存在する。また、自分に都合のよい「嘘をつく」ということも、これまた現代社会においてよく見られる光景である。これは人間の持つ「業」であり、悲しさであろう。ひょっとすると、真実というものは必ず「嘘」を通したうえでないと語られることはないのかもしれない。
 少々格好を付けすぎたきらいもあるが、当該図書を読んだ一人一人がその本質を深く考察してほしいと考える。


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